ホワイトデー企画潮江文次郎夢オマケ
※裏創作
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※ホワイトデー企画潮江文次郎夢の途中からの分岐です。未読の方はそちらを先にどうぞ。 「や、だ……。してよ」 「……なにを、……っこら」 引き剥がそうとしても、縋るように唇を重ねられる。再び絡む舌にますます官能が刺激されて、もう限界だと悟る。頼むから、煽るな。 「」 「なんで……すきなの、に」 「……っ、や、めろって」 「してもいい、って」 「……、……っ……!」 無理矢理に引き剥がそうとしたとき、くぐもった悲鳴のような声が漏れた。助けを求めるような泣き声。咄嗟に手を止めると、はその瞳からぼろぼろと涙を零して、俺に縋り付いてくる。 「……っ、」 泣かせたのかと怯んだ瞬間、再び唇を奪われた。頬に両手を伸ばされて、引き寄せられる。口の中に入ってきたの舌が、俺の舌を絡め取る。甘噛みするように舌と唇で音がするほどに吸い上げられて、ぐらりと脳内が痺れに揺れた。 ──もう、知らん。 そのまま、無理矢理に押し倒した。その衝撃で離れた唇をまた押しつけると、は俺の首に手を回して口付けを受け止める。さっきよりも身体全体で分かるの柔らかさに、理性が失われていく。脳が熱で染まる。嫌なら抵抗するだろうと安易に考えて、に問いかけることすらせずに、その場に組み敷いた。 荒い呼吸と咀嚼のような舌の絡み。火照った身体に上衣が邪魔で、口付けを交わしたままそれを乱暴に脱ぎ捨てる。次にの装束の合わせを開いて脱がせようとすると、は身じろぎして自分から腰紐を緩めて上衣の腕を抜いた。ばさりと適当に放り投げたそれが、畳の上で衣擦れの音を立てる。散々吸い合って痺れる唇をようやく離して首筋に吸い付き、の中着の上に腹から胸元まで手を滑らせる。膨らみを掴むと柔らかさに指が沈んで、ぴくり、とその身体が小さく跳ねた。 白い首筋から耳元まで強く吸いながら、自分でも余裕がないと分かる手つきでその膨らみを揉みしだく。素肌ではないことがもどかしくて中着をめくり上げて直接に乳房に触れると、ん、と堪えるような声音が漏れて、首に回されていた腕が痺れるような震えを伝える。身を引いてそのまま胸元に舌を這わせて、手で愛撫を続けたまま膨らみを舐め回した。僅かながら漏れる鼻にかかったの嬌声が、意識を溶かしていく。刺激で立ち上がった胸の頂きを舌で転がし、音を立てて吸うと、僅かだった声音が大きくなる。 その柔らかさを堪能してから、が自分で緩めた腰紐を解いて袴を脱がせる。下布もすべて取り払ってから、起き上がっての唇を軽く吸う。涙で濡れたの瞳は拒絶ではない熱の色に浮かされていて、赤くなった目尻からすうっと涙が頬に伝う。それを舐め上げて、の足を割って開こうとした。 今までに一度もない抵抗は、今度も起きなかった。ただ緊張しているのか強張って小さく震える太ももを強引に開いて、両膝を曲げる。身体を下ろして細い腰と下腹に口付けを落としてから、そのまま躊躇なく少し濡れた場所に唇を押しつけた。 「……あっ、……──っ!」 途端にびくんっとの腰が跳ねる。反射的に逃げようとする身体を押さえつけて、熱いところを舌で舐め上げて柔く吸うと、口の中に女の味が広がる。吸い上げて飲み下す度に中から蜜が湧いて、それを舌で塗り込むように全体を愛撫する。 「あ、……ぁああ、もんじ、ろ……っ……」 足の間に顔を埋めている俺の頭に、縋るようにの手が触れて、ぎゅっと髪を掴む。手を伸ばしてそのの手を頭から離させて握り締め、畳の上に押しつける。月明かりしかない闇中でも分かる、膨らんだ陰核に思いきり吸い付いた。 「やあ、あぁ、……ふぁっ、あぁあっ……!」 もう声を抑えられないのか、泣き声の喘ぎが響き、繋がった手が強く爪を立てて握り締められる。ひくひくと震えてきたの秘所の女の匂いに酔って、早急だと分かっていながらも腰帯に手をかけて褌を解いて、張り詰めた自身を取り出して軽く扱く。ぼうっと見上げてくるに覆い被さって再び足を広げさせて、先端を濡れた膣口に触れさせた。 「文次郎……」 名を呼ばれて、指で頬に触れられる。顔を近づけて目を合わせると、震える声で「いいよ」と囁く。本当にいいのかとは返せない。もしそれで拒絶されたら──きっと無理矢理犯す。 それほどに欲に染まった熱が酷くて、優しくなど絶対にしてやれないことは分かっていた。せめてもと落ち着かせるように額に出来る限り優しく口付けを落としてから、ぐっと、中に押し込んだ。 きゅう、との眉根が寄せられる。先端を包み込む柔らかさに、背筋から脳髄まで暴力的な快感が襲う。ぷつりと理性の糸が切れた気がした。 「っ! ……、……やっ、熱──っ」 そのまま乱暴に押し進んで、間髪入れずに動き出す。濡れた膣内は酷く柔らかいのに締め付けが酷く、その心地良さに甘い痺れの波が断続的に襲う。痛いのか苦しいのか顔を歪めたまま、それでも必死に縋り付いてくるの唇を強引に奪い、荒い呼吸すら呑み込むように舌を絡め合う。の良いところを探してやるような余裕はなく、ただ欲のままに突き上げ続ける。すでに覚えてしまったの舌の味を確認するように口内を探り、舌と唇に甘噛みを繰り返す。 ふと見下ろした至近距離、熱い場所同士が繋がったまま、の視線に目を奪われる。 ……どうして俺は今まで、こいつの視線が苦手だと思っていたのだろうか。 涙で潤んだ黒い瞳は必死にこちらの動きに合わせようと、俺の目と表情を探り続けている。俺が瞬けば、つられるようにも瞬く。 なんだよ。 ──すげー可愛いな、お前。 深く繋がっていた唇を離し、喉笛に噛みつくように唇を寄せる。ひう、と口から出た悲鳴のような喘ぎすら愛らしくて、いっそ全部食い尽くしてしまいたい衝動に駆られる。がつがつと奥に打ち付けるたびに身震いする身体を抱き締めて、ひたすらにの中に酔い続けた。抜き差しをする動きと共に、口付けのそれとは程度の違う水音がぐちょぐちょと部屋に響く。俺の先走りかの蜜か、もうどろどろの場所はどちらの熱かも分からぬほど混ざり合っていて、心地良さと一体感に狂いそうになる。 「……っ、」 動きを止めぬまま、その身体を強く抱き締める。名を呼ぶと、の黒い瞳が大きく揺れる。中を抉って揺さぶる度にその瞳からぼろぼろと涙がこぼれ落ちて、すすり泣きながら俺の頬に自分の頬を寄せる。幼子のような柔らかなその感触と所作に、性的なものではないのに煽られる。 「文、次郎……」 縋るようなの泣き声は喘ぎに変わり、やがて俺ももお互いの名だけを呼び合いながら繋がりが深くなっていく。 俺はに優しくしてやっていない。ただ欲を押しつけているだけだ。 は俺のように口付けで昂ぶったわけじゃないはずだ。もしこれがこいつの色術の一つで、なにか思惑があって俺の好きにさせているとしても、もうどうでもよかった。この女がひとときでも俺のものになるのなら、なんでも構わない。 その視線も声音も所作の一つ一つすべてに至るまで、本気で愛らしいと思う。それを不思議だとも思わない。ただこうして身体を重ねていることがどうしようもなく幸せで、満ち足りた気分だった。 腰が溶けたような、強烈な快感が身体に走る。くる、と察してを今まで以上に強く抱き締めて、動きを早めた。は喘ぎながら、俺の頬に幾度も口付けを落とす。それが心地良くて目を閉じると、頭に靄がかかったように、甘い痺れでなにも考えられなくなる。 やがて前兆の震えが走ったとき、それまでずっとこちらの動きに合わせていただけだったが、はっと気づいたように軽く俺の頬を叩く。目を開いたが、もう絶頂の寸前でなにも応えてやれなかった。もんじろう、との唇が動くのを最後に、の腰を掴んで一気に引き抜く。限界まで張り詰めたそれをの腹に擦りつけた瞬間、頭の中で渦巻いていた甘い痺れが一気に弾けた。 勢いよく吐き出した精はの腹を汚し、その衝撃にの身体が跳ねる。襲い続ける射精感に身を震わせて、の肩口に額を押しつけると、は震える手で俺の頭を抱いた。幾度か吐き出されるその度に滲む快感が広がり、息を深く吐いてそれをやり過ごす。 自慰などではあり得ない、自分でも分かる長い射精に、どれほど行為に酔っていたかを知らされる。ようやくに落ち着いた身体に力を抜いたあと、に体重をかけていたことに気づいて慌てて身を浮かせた。 「……悪い」 は答えない。身体を少し移動させてに重みがかからないようにしてから、口を開く。 「なぁ、……さっき、どうした」 他に言うことはないのかと自分でも思ったが、はじっと俺を見上げて、ううん、とやや緩慢な動きで首を横に振った。その仕草は疲労にまみれていて、ああ、無茶をさせていたのかと本当に今更にそれに気づいた。 は掠れた声で、ゆっくり呟くように言う。 「……外に、出してほしいって、言おうとしただけ」 だから、もういいの。疲れた顔でそれでも軽く微笑んで、が言う。眉をひそめて、その汗ばんだ額に口付けた。 「そんなん、当たり前だろ」 「ん……」 俺の言葉に、は曖昧に返事をして答えない。まあいいかと思って、腕を伸ばして脱ぎ捨てた上衣の中から手拭いを取りだして、俺の精が散ったの腹を拭った。はじっとそれを見てから、ゆっくりとした動きで中着を脱ぎ捨てる。それから小さく震える腕で自分の頭の後ろに手を伸ばすと、髪紐を掴んで一気に解いた。途端に畳の上に広がる黒色に、ぞくりと昂ぶりが走る。 髪紐を脱ぎ捨てた服の上に投げると、は無言で俺の首の後ろに手を回し、前掛けの紐を解こうとする。その手を押し戻して、身体を起こして前掛けと袴を脱ぎ捨てる。遅れて起き上がるの腕を引くと、抵抗することなく身を寄せた。胡座を組んだ膝の上に乗せると、はぎゅっとしがみついてくる。素肌と素肌の熱と心地良さに軽い目眩が起こりそうになる。今日幾度目なのか、の顎を掴んで顔を引き寄せ、唇を重ねた。 俺はまた問わなかったし、はただ目だけで肯定した。最近抜いていなかったこともあるがこれを逃したら次がない気がして、自分でもよく分からない焦りのままにを愛撫して熱を高めた。汗ばんだ肌同士は触れるだけで吸い付くような感覚がして、ところ構わずにその白い肌に唇の痕を残す。も時折返すようにこちらの肌に口付けて、躊躇いがちな動きで肌を吸う。どうせなら噛み付いて傷でも残せばいいのにと苛立ちを覚えて、その自分の思考に少し驚く。 腹と背と胸と首と鎖骨と腰と太ももと、触れられるところすべてに手を伸ばし、装束で隠れるだろうところには痕を残した。嫌だと言われるかと思ったが、はなにも言わない。一度つけた痕の上からまた吸い立てて鬱血を濃くして、月明かりでも分かる赤いそれにぞくりとした。 さっき出したばかりなのにまた芯を持ち始める自身に、の腰を引き寄せる。 まだお互いの体液で濡れているの中に指を差し込んでぐるりと抉ると、はぎゅっと俺の肩に顔を埋めて、小さく喘ぐ。指を二本に増やして反応するところを探そうとしたが、びくびくと震えながら耳元で断続的に名前を呼ばれて、それだけでこっちのほうが煽られる。意図してなのかそうではないのか、が俺に寄せる下腹に自身が柔く擦られて、否応がなしに反応した。 指を引き抜いての腰を浮かせると、は膝を伸ばして震える足を自分から開く。緩く唇を重ね合いながらゆっくりと自身を宛がうと、は伸ばしていた膝を落とし、一気に温かな中に包まれる。奥へとさらに誘うように締め付けられる肉襞の急な刺激に、軽い射精感を覚えて眉をひそめる。鋭く息を吐いて落ち着かせると、下から突き上げ始めた。 「っあ、……んぁ、……」 舌を浅く舐め合いながらの結びに、くぐもった喘ぎが響く。行為を始める前からずっと涙で濡れているの目がすうっと閉じて、唇を離してまた俺の身体にしがみつく。繋がっているせいでさっきよりも隙間なく密着する身体は、相手の熱だけでなく鼓動の音まで伝えてきて、その心地良さに俺も目を閉じた。一度出して欲が少し治まったせいか、さっきよりもの中と反応がよく分かる。強烈な快感ではなく緩く擦り合う満足感の強い繋がりにただ没頭して、を強く抱き締めて突き上げ続けた。 熱に浮かされ、けれど先ほどよりも冷静になった頭で不思議に思う。俺とは恋仲なわけがなく、かと言って身体だけと決めた割り切った関係でもない。今までに抱いたことは一度もないし、こいつが誰かに簡単に抱かれる女だと聞いたこともない。 俺はこの女が嫌いじゃないし、少なくともこうしている今はのことを酷く愛しく思う。 それでも。 ……どうしてこいつは、今俺に抱かれてるのか。 「……もんじ、ろ」 「ん……?」 の荒い吐息交じりの声が、耳元をくすぐる。なんだと問いかけると、は切れ切れに言葉を発する。 「あの、……疲れない……?」 「なにが」 「座位、腰、痛いでしょ。……辛かったら、私が上になるから」 「…………必要ねえよ」 低く答えた言葉に、びく、とが震える。行為じゃない、俺の殺気に対しての動揺か怯えにだ。 俺を気遣うの声に、無性に苛立った。そんなやわな男だと思われているのが嫌なわけでも、に攻められるのが嫌なわけでもない。 ただ、──男に慣れたような言葉に、自分でもわけが分からなくなるほどの独占欲が襲う。 今まで誰にそれを言って、誰に従って上に乗った? 「ど、したの……」 「うるせーよ、……黙ってろ」 「っや、……あっ! ま、まって、……っ!」 腹立ちにの腰を掴んで強く下から突き上げると、戸惑ったの声は全て意味のない嬌声に変わる。今までのぬるい抜き差しではない、乱暴で激しい動きに、の喉から掠れた喘ぎが漏れ続ける。 苛立ちが治まらず、動きを止めないままに結合部のぬめりを指に纏わせて、そのままの陰核に擦り付けた。 「……っんぁ……、っあ……!!」 今までとは違う強い喘ぎに痛みを感じていないことだけ察して、表皮を剥いて強く攻め続ける。すぐにの足ががくがくと震え出して、しがみつかれた肩に涙が零れた。 「お前達してないだろ、いけ」 「文次郎っ……いいから……っ! は、はなし……、んぁっ!」 「いけっつってんだろ」 抗議を聞かずに腰を叩き付け攻め続けると、びくんっとの身体が跳ねた。抱き締める身体が酷く熱い。いけ、ともう一度今度は小さく囁いて、陰核を軽く押し潰すように指先で摘み上げる。 「────っ」 の身体が強張った瞬間、の涙で濡れた俺の肩に、鈍い痛みが走った。 「あっ、ああぁぁぁっ───!!!」 軽く狂ったような悲鳴に似た喘ぎに、が達したことを知る。途端に酷く締め付ける中に苦しいほどの快感を与えられ、ギリギリで引き抜いて欲を吐き出した。 「…………ご、め」 絶頂の後で痙攣するの身体がずるりと力を失って崩れ落ち、腕を伸ばして抱き上げる。動かないに怪訝に思うと、崩れ落ちた瞬間か、は気を失っていた。こっちも射精した後の倦怠感にまみれてを抱き締めながら息を吐くと、僅かな痛みが肩に走る。のろのろとそれに目をやって、それでが倒れた寸前に吐いた言葉の意味が分かった。 肩に残るのは、噛み痕。少し血が滲んでるそれに満足感を覚えて、気絶したの頬に口付けを落とす。ゆっくりとその場に寝かせて、達した疲労感に誘われるままに、隣に身を横たえての身体を抱き寄せた。 ひっそりとどうしようもないつづき。 |